HISTORY
2026.06.14
摂津国一之宮としての住吉大社の成立過程
住吉大社が摂津国一之宮としての地位を確立した過程は、中世の社格制度の形成と密接に関わっている。本稿では、平安末期から鎌倉期にかけての史料を丹念に読み解き、住吉大社がいかにして摂津国を代表する神社としての地位を築いたかを考察する。
[ 写真・図版プレースホルダー ]
一之宮制度の成立時期については諸説あるが、住吉大社の場合は少なくとも12世紀半ばまでにはその地位が認知されていたと考えられる。国司の着任時に最初に参拝する神社という慣行が、やがて制度として定着していった過程を、当時の日記文学や公文書から跡づけることができる。
住吉大社の一之宮としての地位は、海上交通の守護神としての信仰と、摂津国における政治的・経済的な重要性の両面から支えられていた。この点は、他の一之宮との比較研究においても重要な視点となるだろう。